大西麻貴
スタジオ

Maki Onishi Studio

土地の時間とつながる建築
「私たちの時代の理想郷」

“Architecture That Connects with the Time of the Land:
A Utopia of Our Time”

私たちの時代の理想郷、を描いて下さい。
そこでは人間、動物、そして植物が調和の中に住まい、食べること、寝ること、働くこと、 学ぶこと、祈ること、子を育てること、老いること、病むこと、死と向き合うことがともにあり、 喜びや悲しみ、驚きや恐れ、安堵と快楽が、素晴らしいかたちで呼び起こされる場であることを想像しています。

これまで建築家はさまざまな形で、建築を通して理想郷を描こうとして来ました。理想郷を描くとは、私たちはどのように生きるべきか?を建築を通して考え、提示することです。それは、これからの社会が必要とする共同体と、それを取り巻く空間のありようについて考えることでもあります。
今私たちが生きているこの時代に、描くべき理想郷の姿を、ともに考えましょう。

Envision a utopia of our time.
I imagine a place where humans, animals, and plants live in harmony, where everyone eats, sleeps, works, raises children, grows old, gets sick, and faces death together, and where joy and sorrow, wonder and fear, relief and pleasure are evoked in wonderful ways.

Architects have attempted to envision utopia through architecture in various ways. To envision a utopia is to ask the question, “How should we live?” and present our ideas through architecture. This also means thinking about what kind of community the future society needs, the space that will surround it.
Let’s work together to envision a utopia for this age we are living in.

2024年度春学期 プロジェクト紹介

風景を営んで土地のたおやかさとつながる理想郷
葛谷 寧鵬 (M2)
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水場が骨格になり 感じられる街
田中 優衣(M2)
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疎に向かう、総有されゆくまち
照井 遥仁 (M1)

敷地である秋田県男鹿市船川はかつて半農半漁の集落だったが、明治以降石油産業の参入と都市計画制度の導入によって大きく都市が上書きされた。かつて総有していた浜辺は昭和の過密な商店街になったが、人口減少が著しい今日は更新されることなく放置される土地が増えている。本プロジェクトはこうして疎に向かうことを肯定することである。建築家が街に入り込み、建築を減らすデザインによってこれからの時代の『総有』空間を考える。

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自分のまちの風景となる
黒沼 和宏 (M1)

かつて人々はその土地の資源を共有することによって豊かな共同体と一体的風景を生み出していた。一方人々の暮らしが土地に根付いたものではなくなっていった中で、人も場所も多様なものとなっていった。群馬県湯宿温泉も、「温泉」という一つの資源と共に発展してきたまちの中で、温泉と共に培われてきた「組」という共同体の形や、一体的風景が失われつつある。そこで建築を通して多様な場所を可視化しながら、人と営みの連関を生み出していくことによって、新たに生まれたまちの資源や人々の営みと共に生まれる共同体の形が、新たなまちの風景となっていくことを考えた。 

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2024年度春学期課題 「私たちの時代の理想郷 -家と庭の風景から考える」

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