大西麻貴スタジオ 2024年度春学期

疎に向かう、総有されゆくまち

照井 遥仁 (M1)

敷地である秋田県男鹿市船川はかつて半農半漁の集落だったが、明治以降石油産業の参入と都市計画制度の導入によって大きく都市が上書きされた。かつて総有していた浜辺は昭和の過密な商店街になったが、人口減少が著しい今日は更新されることなく放置される土地が増えている。本プロジェクトはこうして疎に向かうことを肯定することである。建築家が街に入り込み、建築を減らすデザインによってこれからの時代の『総有』空間を考える。