大西麻貴スタジオ 2024年度春学期

自分のまちの風景となる

黒沼 和宏 (M1)

かつて人々はその土地の資源を共有することによって豊かな共同体と一体的風景を生み出していた。一方人々の暮らしが土地に根付いたものではなくなっていった中で、人も場所も多様なものとなっていった。群馬県湯宿温泉も、「温泉」という一つの資源と共に発展してきたまちの中で、温泉と共に培われてきた「組」という共同体の形や、一体的風景が失われつつある。そこで建築を通して多様な場所を可視化しながら、人と営みの連関を生み出していくことによって、新たに生まれたまちの資源や人々の営みと共に生まれる共同体の形が、新たなまちの風景となっていくことを考えた。